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中高年の視力障害
失明原因
人間の情報の約80%は、目から入ると言われています。人生の後半を豊かに過ごすためにも、自分の目を大切にしなければなりません。
現在、中高年の失明原因の1位は緑内障、2位は糖尿病性網膜症で、夜盲をきたす網膜色素変性症、最近増えている加齢性黄班変性症がそれに続きます。(日本眼科医会「目の定期検査のすすめ」より引用)
いまだに治療方法が2020年の現代では網膜色素変性症以外は、早期発見・早期治療で進行を遅らせ、失明を防ぐことができるようになってきました。
失明原因としては多くありませんが、網膜剥離や白内障も視力を低下させる重要な病気です。
40歳を過ぎたら、日本眼科学会認定眼科専門医による定期検査を受け、目の健康をチェックしてください。
緑内障
神経が障害され、気づかないうちに少しずつ視野(見える範囲)が狭くなっていく進行性の病気です。
40歳以上では、約5%の有病率であり、約20人に1人の割合で発症していることになります。(日本眼科医会「よくわかる緑内障―診断と治療―」より引用)
一度障害された神経は、2020年の現代ではまだ治すことができないため、早期発見・早期治療により、悪化させないことが大切です。
※詳しくは、緑内障の項をご覧ください。
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糖尿病性網膜症
飽食時代に反映して、最近では糖尿病を患う方が増えています。糖尿病は、血液中の糖分の分解がうまくできず、血液中の糖度が上がり、血液がドロドロした状態になる病気です。その状態が長く続くと、全身の細い血管が詰まったり、血管の壁に負担をかけ、血液循環を悪化させます。結果、全身にさまざまな合併症をきたすようになります。
目では、物を見るために重要な眼底の網膜という場所に出血を起こします。ところが、出血があっても、初期~中等度の段階では自覚症状が無いことが多く、そのため治療が遅れ、網膜剥離や新生血管緑内障を起こすようになり、手術をしても視力回復しないことがある怖い病気です。血糖値が安定していても、血圧が高めだったり、長年患っていると網膜症を合併することがあります。
まずは、糖尿病と診断されたら、内科での血糖コントロールをしっかり行った上で、自覚症状の無いうちから定期的に眼底検査を受けるようにすることが大切です。
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加齢性黄班変性症
中心部がゆがんだり、見にくかったりはしませんか? (写真:変視)
眼底の中央にある黄班部の障害で、ゆがみ、視力低下を生じるのが加齢性黄班変性症です。
加齢黄斑変性症は、米国をはじめ、中高年(特に50歳以上)の中途失明の主要な原因となっています。日本においても、近年の急激な高齢者人口の増加や生活習慣の欧米化などに伴い、患者数が増加しています。日本では患者数は男性のほうが多く、年齢が高くなるにつれて増加します。また、喫煙者に多いことが知られています。
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飛蚊症と網膜剥離
黒い物や糸くずのような物がチラチラ見えるのを飛蚊症(ひぶんしょう)と言います。
その原因は、加齢による生理的飛蚊症であることが多いのですが、中には網膜に穴が開いた(網膜裂孔・円孔)際に発生する病的飛蚊症である場合があり、そのまま放っておくと、穴から液体が入り込んで網膜剥離になってしまう恐れがあります。
網膜剥離になってしまうと、視野が欠けたり、視力が低下し、手術をしても視力回復しない場合があるため、網膜剥離になる前に、穴の周りをレーザーの熱で焼き固め(光凝固術)、剥離を防止する事が大切です。レーザーによる治療は、通院で行えますが、網膜剥離を起こすと入院・手術が必要になります。
飛蚊症に気がついたら、早めに眼科を受診し網膜剥離が起きていないかを確認してください。
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